くじら手帳

京都に住む父親サラリーマン投資家の備忘録。

バートン・マルキールの『ウォール街のランダム・ウォーカー』を読んだ

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投資方針の策定にあたり、もう一冊、バートン・マルキールの『ウォール街のランダム・ウォーカー』を読んだ。

 

 

正直、この本は読んでいて難しい部分が多かった。

結論としては、「市場平均リターンを達成するための1番簡単な方法は、インデックス・ファンドを買うことである」というもの。

この主張をサポートするために、17世紀に起こったチューリップバブルをはじめとした歴史的な事象と、様々打ち立てられている投資理論の説明があって、「人間はこういう行動をしてしまうのでよくないよね」とか、「理論的には成り立つが実際の市場にはあてはまらないよね」という確認が冒頭の8割くらいを占めていた印象。

特にこの投資理論のところが難しくて、途中で読むのを挫折しそうになった。

 

 

でも、最後の2割くらいにまとめられている結論の部分はすごく大事だった。

なんなら最初からこの部分を読めばよかった。

エッセンスを自分なりに整理しておく。

 

ランダムウォーク

明日株価があがるのか、さがるのか。

来週株価があがるのか、さがるのか。

来月株価があがるのか、さがるのか。

投資を考えるにおいて、こんな短期間のことは予測できず、コイントスで表がでるのか、裏がでるのかと同じようなものである、という考え方。

コイントスをして、最初の方こそ裏が続けて出たりするから、次も裏が出るんじゃないか?と思うけれど、トスの回数が増えれば増えるほど表が出た回数と裏が出た回数は1:1に近づく(平均に回帰する)

投資期間も長期(15年とか20年以上)で考えれば、平均に回帰しつつ、市場の成長に伴ってリターンは大きくなっていくということを理解していることが大事。

 

長期リターン

株式投資のリターンの三大決定要因は、以下の3つ。

これを意識した投資が大事。 

  1. 投資した時点の配当利回り
  2. 1株当たり利益の成長率
  3. 株価収益率(ないしは株価配当倍率)の水準

 

バイ・アンド・ホールド戦略

買ったらそのまま持ちつづける。

短期間のあげさげはランダムウォークなので読みづらいし、売買で生じる手数料や税金支払いは馬鹿にできず、リターンに大きな影響を与える。

売買手数料の1回の支払いは小さくて意識できていないかも知れないけれど、塵も積もれば山となり、せっかくのリターンを減らしてしまう。

買ったらそのまま持ちつづけること、またそんなことをできる投資対象を選択するのが大事。

 

資産運用の方法

本書で紹介されていたのはざくっと以下の通り。

このステップを着実に歩めるのが大事。

  1. まずは貯金して原資を作る
  2. 自分のリスク許容度(安眠できるレベル)を把握する
  3. 年齢も踏まえて運用方針を立てる
  4. 分散投資する
  5. 定期的にリバランスする
  6. 保険には入っておく

 

個人的に意識できていないのは5のリバランス。

401kでの積立も続けているけれど、あんまりリバランスは意識できていないのが正直なところ。

今後は定期的に振り返りのタイミングを持ちつつ、リバランスをちゃんと実施していきたい。

 

思考停止型のウォール街の歩き方

本書(原著第11版)で最後の方に書かれていたウォール街の歩き方は3つ。

個人的には、1もしくは2の歩き方が奨められていると受け取った。

  1. 思考停止型の歩き方(インデックス・ファンドをドルコスト平均法で買う)
  2. 手作り型の歩き方(1を実践しつつ、自分で探した有望銘柄も保有する)
  3. 人に任せるタイプの歩き方(専門家を雇う)

 

まず1については、インデックス・ファンドを買うだけでいいと奨められている理由は、

  • 市場は長期的に見ると成長していくし、ランダムウォークは長期で見ると平均に回帰するという前提で考えると、市場平均に連動するインデックスはリターンが大きくなっていくとかんがえられること
  • アクティブ・ファンドに比較して、インデックス・ファンドは信託報酬が低いこと
  • インデックス・ファンドを買うことで、取引回数を抑え、売買にかかる手数料が少なく済むこと
  • インデックス・ファンドを持ち続ければ、税金支払いを先延ばしできること
  • インデックス・ファンドを買えば、分散投資が実現できること

があげられる。

投資期間を長期にとれば、インデックス・ファンドをドルコスト平均法で購入していくことでリスクを抑えつつ、リターンを得られそうだということは分かる。

 

2については、インデックス・ファンドを積み立てるだけではつまらないので、個別銘柄を買うことを許容するというもの。

やっぱり日々の値動きで一喜一憂したい(= 大きくあがる可能性にかけたい)という思いはある。

著者も自身のリスク選好を踏まえつつ、この考え方は理解されていた。

株を買うんだから、やっぱり期待はしたい。

 

 

まとめ

市場は短期的に見るとランダムウォークにすぎないことがあるというのを学んだ。

今まで、日々の値動きに一喜一憂し、あがったときにはもっと上があるんじゃないかと期待し、さがればいつかあがるまで持っていれば損は確定しないと塩漬けをしていた。 

でも、それは投資の目的・目標から見た時にどうですか?というのを突きつけられた。

そんな短期に考えず、目的(子どもの教育資金とか、老後のための蓄え)とかをきちんと見据えて、コツコツと進めないといけないということを認識できた。

 

 

 

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