くじら手帳

京都に住む父親サラリーマン投資家の備忘録。

ジェレミー・シーゲルの『株式投資』を読んだ

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ジェレミー・シーゲルの『株式投資』を読んだ。

『長期投資で成功するための完全ガイド』というサブタイトルがついている。

株式の長期投資について大事なことがつめこまれているので、早めに読んでおいてよかった。

 

株式投資 第4版

株式投資 第4版

 

 

 

本書を読んで、長期投資を進めていく中で意識しないといけないなと思った点をメモしておく。

 

1946〜2006年の株式投資からの実質利回りは年率6.9%

この数字は覚えておかないといけない。

株式投資は持ってる株が2倍、3倍、5倍、10倍と値上がりして、すぐに大金持ちになれる手段でもあるかもしれない。

けどそういうのは、たまたま値上がりしていく企業に、すばらしいタイミングで出会い、そのときに購入にあてられるだけの余裕資金があり、買ったまま誘惑に負けずにホールドしつづけることができたという、とてつもなく運がよかった人。

なかなかそうはなれないので、期待せずにコツコツ行こう。

年率6.9%でも十分すごいと思うけれど。

 

長・短期債とは異なり、株式は17年以上保有すると実質ベースで損失が出ない

株式投資はリスクが高いように思うけれど、17年持ち続ければ実質ベースで損失が出なくなり、投資期間がさらに伸びることでリスクは低減していくとのこと。

バフェット先生は「私の好きな保有期間は永遠である」とおっしゃっている。

有限の人生を生きているので、永久に保有し続けることは無理だけど、30代の今からなら30〜40年くらいの投資期間にはなりそう。

17年後は50代なので、それくらいにちゃんと上向いてくれているならうれしい。

 

株式の価値 = 現在の株主が受け取るキャッシュフロー + 将来の株主が受け取る期待キャッシュフロー

株主が直接キャッシュの恩恵を受けるのは配当と自社株買い。

そのほか、設備投資して将来の利益を増やすにしても、返済にあてるにしても源泉となる利益が必要。

利益、特にウォール街のアナリストが一番気にする「営業利益」を意識して、ちゃんと利益を獲得しつづけている企業を選ぶことが大事。

 

過去のPERの平均は14.45倍だけど、今後の適正PERは20倍を超えるかもしれない

よくバリュエーションの指標として出てくるPER。

業種によって異なるし、数百倍になっても買われていたりする企業があるのでどう基準にすればいいかは難しい。

今までの平均が15倍くらいなのでそれぐらいが適切かとも考えられるけれど、本書には「インフレ率が低水準で、税制が株式に有利なままで、景気循環が穏やかなものであれば、株式市場にとって20倍を超えるPERも正当化できる」と書かれていた。

高すぎるPERは成長の罠にはまっているかも知れないけれど、20倍前後のPERについてはあまり深く考えすぎないようにしようと思う。

それよりはリターンの多くを占める配当利回りを意識して投資をしていきたい。

 

景気循環を追うのは困難

利益の変化を決める重要な要素は景気循環であり、景気にあわせて注目される業種も移り変わっていく。

景気の循環にあわせて投資先をのりかえることができるとリターンを伸ばせるけれど、それは難しい。

特に景気循環の後追いは、あがってしまったところばかりをつかむ可能性が高くなるのでNG。 

 

行動ファイナンスという学問も知り、自分の行動を省みる

第19章「行動ファイナンスと投資の心理学」に書かれている内容が一番ささった。

  • 投資がうまく行ったときは、完全にたまたまなのに勘違いしてしまう…
  • 都合のわるいニュースは見て見ぬふりをする…
  • なかなか損切りはできずにナンピンしてキズを広げる…

などなど、身に覚えがありすぎて、耳がいたい。

本書には「長期投資家として成功するには、ルールとインセンティブ(動機)を決めて、投資をそのとおりに進めなければなりません」と書かれている。

最近読んだ多くの本に同じことが書かれている。

よい投資政策を策定し、それをブレずに維持しないといけない。

 

 

まとめ

本書を読んで、投資方針に反映しておくポイントをまとめておく。

  • 年率6.9%。期待せずにコツコツ投資していく
  • 17年を超える長期投資というながーい目で見る
  • 「営業利益」を継続して、安定的に獲得している企業に投資する
  • PERの平均は15倍程度だけど、20倍が適正な世の中になるかも…あんまりPERにはこだわらず配当利回りを意識していく
  • 景気循環を予測することは困難なので、景気循環に備えたポートフォリオを組んでおく
  • よい投資政策を策定し、ブレずに維持する

 

 

ちなみに本書の英語のタイトルは『Stocks for the Long Run』、サブタイトルは『The Definitive Guide to Financial Marcket Returns and Long-Term Investment Strategies』とつけられている。

知っておくべきデータや取るべき行動指針について書かれており、株式の長期投資のバイブルだと思う。

 

 

関連記録。

シーゲル先生の『株式投資の未来』も大変参考になります。こちらもわが家のポートフォリオの銘柄選定に大いに参考にさせていただきました。

gantt.hatenablog.jp